そもそも出題編の碑文殺人が不可解なのは何故か?
理由は大きく分けて2つ。1つ目は派手な装飾・密室・碑文殺人といった舞台装飾がなぜ必要なのか、という点。
2つ目は、1つ目の謎とも絡む部分ですが、共通した小道具・殺し方が出てくるのに全EPを通して犯人になれる人間が居ない点です。
この辺に関する事はEP5で戦人とワルギリアが議論しているので(黄金狂乱劇の章)詳細を省きますが
碑文殺人は単純な殺人目的なら非常に効率が悪く、作中で指摘された通り「戦人に連続殺人を見せつけること」が目的と考えるとスッキリする部分です。
誰か・恐らくベアトリーチェにとって、戦人に連続殺人を見せる事で生まれる何らかの結果を期待している。
しかしそう考えると、碑文殺人を起こした人間は各EPで共通との結論になるのですが、全EP共通で碑文殺人が終了するまで生きてる人間は戦人しか居ないのです。
作中の行動グループは大きく分けて、親組7人・使用人組5人・従兄弟組4人の3つで(南條は一定しませんね・・)親組はEP2で最初に全滅、使用人組はEP3最初に全滅。
従兄弟組と南條は初期全滅こそしないけど、探偵戦人と一緒に行動しているので変な行動をとる隙は無いと言えます。
碑文殺人を起こしたい駒・ベアトリーチェに目的があるなら、彼女が死ねば碑文殺人は意味がなくなって後が続かない筈。これは共犯者が複数居ても同義です。
何故全てのEPで碑文殺人が続くのか。これも謎の1つです。
・・・敢えて言うなら、EP3の使用人全滅後は碑文殺人として完成度が低くて(密室・手紙が出てこなくて杭のみ)、逆に使用人が大勢生き残るEP2は完成度が高いので、何となく使用人の中にベアトリーチェがいるんだろうな、と思わせる感はありますが。
こういった疑問点に大きなヒントを与えてくれるのがEP5です。
EP5は???で戦人が指摘した通り(「アクロイドが誰もいなくなったと思ったら・・とんだ傑作集だわ!」)、夏妃とエリカ以外の人間が2人を騙そうと狂言殺人を演出したゲームで問題ないと思います。
他の可能性も考えたんですが、地味に痛いのが「譲治は死後、遺体は一切、移動されていない!」に始まる「遺体発見後に遺体が消失することはありえない」の赤字。
この赤字の為に、最初の6人が殺されたときに発見者が騒いだのはどうしても嘘を付いていた、の解釈にならざるを得ない。
夏妃とエリカに碑文殺人の幻を見せる為に全員が共謀していたとしか考えられないのです。
そんな事をした理由は、碑文を戦人が解いたのに夏妃たちが当主継承を認めなかったからでしょうねぇ。
この辺にベアトリーチェの目的が見え隠れするんですが、それは後で検証してみます。
夏妃とエリカ以外が全員グルだとして、どうしてEP5はそんな物語になったのか。最初から振り返ります。
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