・客間のノックと魔女の手紙
EP5は古戸エリカが加わった事で、碑文殺人の前に碑文が解かれてしまいます。
碑文解読の際、エリカが碑文設置の意図を推理していて興味深いのですが、それはさておき。
ノックと手紙の1件を纏めると、
5日に戦人の指に当主の指輪が嵌っているのをエリカが発見する。
戦人達の証言によると、4日深夜・客間にノックがあり廊下に手紙が置いてあった。
手紙は魔女ベアトリーチェが戦人の当主継承を認める旨の内容で、当主の指輪も同封されていた。
これはラムダの構築する親族会議の様子と一致する(探偵の観測場面では無い)。
こういう話です。
ラムダは赤字でノック・手紙を廊下に置いた人間を否定する事で「人間に不可能だから魔女の仕業」と主張するんですが、これは証言者の嘘に合わせてラムダが幻想を構築しただけ。が正解かと思います。
元々廊下の手紙もノックも存在しなかった。だから実行可能な人間がいなくて当然だった。
EP1嘉音の死因にも通じるやり方で、ボイラー室の嘉音は他殺・事故死・自殺を否定されていますが、そもそも死んでいると断言された事はない。
人間には嘉音を殺せないから魔女の仕業にするのはファンタジー。死ねないなら嘉音は生きてると考えるのはミステリー。病死・老衰と考えるのは・・・面白い人ですかね・・・。
一応ラムダの構築した親族会議の様子にもヒントがあって、例えば戦人は11時頃に霧江と「そろそろ抜けてもいいか?」「後で提案してみよう」の会話をしています。
戦人は未成年で所詮御神輿だから提案が却下されたとも思えないのですが、何故か実際に戦人がゲストハウスに戻ったのは午前3時です。
なら、戦人が会議を抜けたかった描写が嘘か、抜けようとしたのは本当だけど事情が変わって会議に参加しなくてはいけなかったか、いずれかということになります。
もう1つ変なのは、一時休止の際、紗音と嘉音が客間に引き留められた事ですかね。
EP4まで親組は使用人を会議に近づけない事で行動が一致していました。
何故黄金が見つかった後の大事な会議で紗音嘉音に雑談なんかさせたのか。ちょっと奇妙な部分です。
こういう事を加味すると、あの親族会議はもっともらしい嘘をラムダが構築しただけ、との仮説は納得しやすいモノになります。
ここの問題は、なぜ親族会議の面々は嘘をついたのか。戦人の当主の指輪はどこから来たのかです。
親族会議の後に狂言殺人が発生して戦人がグルだった事、戦人が指輪を持っていた事。
これは出題編の戦人主観を信用すると、ゲームスタート時点からグルだった・指輪を持っていた可能性は無いわけで、ゲーム進行のどこかで計画に加担したタイミングがあったと考えられます。
EP5で狂言殺人が起きる前に、戦人がエリカの監視から長時間抜けるのは親族会議時しかありません。
つまり親族会議で夏妃たちが抜けた後、客間にいた誰かが夏妃を陥れる狂言殺人を提案した。
そして戦人に当主の指輪を渡した。
ノックと手紙の嘘は、狂言殺人を提案した人間を誤魔化す為に付いたものだった、と考えられるのです。
戦人が3時までゲストハウスに戻れなかったのは、計画を練る為と事件の背景を聞かされたからでしょうね。
この仮定を採用するなら、「親族会議以前に、ヱリカ、譲治、朱志香、真里亞、南條、郷田、熊沢は、屋敷より退出し、ゲストハウスへ移動したものなり」の赤字がある7人はベアトリーチェの可能性を否定された事になります。
一応電話で指示したとか、源次に指輪を持って行かせたでも通用するんですが、そんな面倒をする意味はないし、翌日のゲストハウスの魔方陣が下手だった事を合わせて考えても(ベアトがいたなら上手に描けただろうし)無視して良い可能性かと。
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