惨劇の始まりは、金蔵がベアトリーチェを復活させて恋人になる野望を達成しないまま死期を迎えた事です。
EP1冒頭で語られた「たった1つの心残り」は、結局自分のものにならなかった嘉音(オリジナルベアトの依り代)の処遇をどうするか。だったんでしょう。
嘉音はオリジナルベアトにならなかったけど、それでも外見はそっくり。嘉音の回想を見る限り可愛がってもいたようで、自分が死んだら好きにしろ、と思えなかったんでしょう。
自分の知らない所で、どこの馬の骨とも分からない男と恋愛して・・・は認められない。
ただし、もし嘉音の好いた男が金蔵の試練を全て乗り越えられるなら。嘉音の相手として認めてやっても良いかもしれない。
金蔵は惨劇のキングだと思われますが、思惑はこんな所でしょう。ええ、勝手な理由です。
嘉音の好いた相手は孫の戦人です。よりによって昔の自分に一番似てる孫です。
この辺に嘉音と釣り合わない年齢になってしまった金蔵の無念を感じなくもないですが・・・。
まず金蔵がやった事。碑文と肖像画の設置です。碑文作成者は誰か?も本編の謎の1つですが、金蔵が自分で作ったんでしょう。
碑文と魔女の手紙差出人の意図に関する考察は、EP2霧江(魔女の一手の章)・EP3霧江(魔女の挑戦状の章)・EP5エリカ(奇跡の魔女の章)が語っていて面白い部分です。
個人的見解ですが、碑文を解いたら右代宮家の財産と家督が手に入る。これは作中から真実と思われる部分で、それなら金蔵は自分が死んだ後の遺産相続について、碑文を絡めた遺書を残している事になります。
碑文を解いた位で親族は平伏しない。ここに強制力を持たせる為には金蔵の遺志が必要です。
どんな遺書か?細かい所は想像しきれないんですが、犬神家の一族ばりに複雑な遺書だと思われます。
ここで嘉音の狂言殺人にゲームスタート前から協力してるのは誰か?を考えてみます。
必須協力者は南條と留弗夫です。南條は嘘検死に説得力を持たせるため。留弗夫は戦人を連れてきてもらう必要があるため。ついでに子供すぎて邪魔な縁寿を親戚に預けてきてもらえると理想的です。
この2人に共通した、狂言協力者の伏線。EP4で出てきた手紙とお金です。なら、同じものが届いた熊沢も協力者でしょう。
源次は手紙こそ来てないけど、EP2終盤で真相を知っている事を匂わせているから協力者です。狂言を利用して殺人を行う紗音も、事前に計画を知っていた筈です。
南條・熊沢・源次・紗音・留弗夫。何の事はない、嘉音の正体を知っている人に協力してもらっているんですね。
逆に協力者の可能性が極めて低い人間。夏妃と絵羽です。夏妃はEP5を見る限り・絵羽はEP4を見る限りそうでしょう。
それから戦人が霧江の息子と考えれば、霧江も事情を知らない人間です。事情を知らせて協力を仰ごうにも、真相を知った霧江が平然と芝居できるか怪しい所です。
この3人が非協力者なら、親世代は留弗夫以外、事前に計画を知っていた人間はいなさそうです。
そもそも全員に根回し出来るなら、狂言殺人なんて回りくどい事をしないで堂々とした方がいいんです。とEP2で言われてるしね。
この根回し出来た人間と出来なかった人間から、金蔵の遺言と碑文の関係を推測すると・・・。
・右代宮金蔵の死後、碑文を解読できた人間に遺産と家督を譲渡する。非血縁者が解読者の場合は条件がある。
・ただし、金蔵の娘息子7人は、碑文解読に期限がある(1986年10月4日時点で時間切れ)。戦人以外の従兄弟3人も時間切れかも・・。
・戦人については少なくとも1986年10月5日までは権利が継続している。碑文を読む機会がなかったから??
・右代宮家の血族以外の人間が碑文を解いた場合。金蔵の娘息子が全員死んだ場合に限り、家督と遺産を相続できる。それ以外の場合は権利がない。
・誰も碑文を解けなかった場合は遺産はどこかに寄付される。
こんな感じかなーと思うのです。
嘉音含め、狂言に協力した人間は遺書の存在を知っていたんでしょう。
EP2・4で途中から親世代も嘉音に協力してるのは、金蔵の遺書を見せたからだと思います。親族会議の時点で、右代宮家で相続権が残されているのは戦人のみ。だから何としても戦人に碑文を解かせようと芝居に協力したんでしょう。
逆に親族会議以前に親全員に事情を話せなかったのは、万が一にも親世代に碑文を解かれたら困るから。親族会議ギリギリまで解読期限が有効だったんでしょうね。
留弗夫は戦人の親で、戦人に碑文を解かせたい嘉音の意向で得をする人間です。だから事前に協力を依頼出来たんだと思います。
そして嘉音が根回しをした使用人達は、仮に碑文を解いても親族が生きてる限り権利がありません。
解けそうもない碑文と、親世代7人が死ぬ確率の低さ。この人達は最初から「無理だな」と諦めるだろうから遺書を見せて協力を仰ぐ事が可能だったんでしょう。
そして肝心の碑文の答え。これは金蔵のみが知っていて、少なくとも嘉音は知らなかった筈です。
もし嘉音が答えを知っていたら。狂言殺人を起こす前に、戦人にこっそり解答を教えちゃったでしょう。
と言うか、狂言殺人を企む前に、嘉音はその作戦を考えたんだと思います。熊沢の家に残っていた解読の跡、あれは嘉音の碑文解読を手伝った跡です。
どうしても嘉音は碑文が解けなかったので、親族会議の2日間に戦人が碑文を解く奇跡にかけた。命が掛ってれば本気になると思ったんでしょうね。
戦人に碑文を解かせたかった嘉音の目的。そして戦人が約束を忘れていたら困る理由。
嘉音の狙いは、戦人を当主にして自分はそのお嫁さんになる事です。EP6お茶会でそんな感じでした。
それは単純に戦人が好きだから・・・もありますが、も少し現実的な所もありまして。
自分の旦那が当主なら、役所に根回しして自分と紗音の戸籍作成が可能でしょう。
それに紗音と譲治の結婚も、当主の口添えがあれば認められやすい筈です。
源次は戸籍の都合で島の外で生きていくのが難しいし、長男夫婦が当主になったら追い出される所だったのを、自分たちが当主になれば使用人として雇用を継続出来ます。
真里亞と楼座の件も、簡単に口を挟みにくい問題ではありますが、これまでみたいに隠れなく良い分、サポート出来る手段がありそうです。
これは戦人が当主になって自分が奥さんにならないと無理な相談で、嘉音の望みは全員が幸せになる未来を手に入れる事だったんだろうと思います。
戦人が1度の芝居で碑文を解いて自分との約束に思い至るとは思えなかったから、ラムダの力を借りて何度もゲームを繰り返したんでしょう。
EP2 小説版P191 「魔女の一手:屋敷の一角」を根拠に反論したいと思います
絵羽は言います
「今の六軒島では、何が示されても真実だと受け入れることは出来ない」
ここまで強硬な態度を貫く親世代を折れさせるには金蔵の遺書では不足かと
もっと具体的な、おそらくは「お金」に関する密約が必要であるはずです
これで長男夫婦以外は落とせます
長男夫婦についてはやや自信ありませんが下位ベアトが戦人を当主とした際の朱志香の処遇についての条件があれば通りそうな気がしてます
まず「協力者はもっといた」
そして「下位ベアトは現金を大量に保有していた」の2点がここから導けます
私の考えでは前者は
「蔵臼の事業不振、秀吉の会社の乗っ取り、留弗夫の訴訟、楼座夫の借金、すべて裏で糸引いていた人物がいる」
後者は
「下位ベアトは金蔵から常識はずれな額の金銭的援助を受けている」です
つまり金蔵の「魔法」はブログ主が書いたよりももっと深い物ではないかという予想です
それこそ「絶対」を名乗れるほどかもしれませんね
まず、親世代の説得に関して。
これは遺書と言うよりは、戦人を当主にした後の遺産分配で動いてるんだと思います。
EP3で「仮に魔女ベアトリーチェが右代宮家の家督を売れと言ってきたらどうするか」を親7人で話あうシーンがありますよね?
もう1つ、EP5で戦人が碑文を解いた時に黄金の配分の件が出てきます。
この2つを合わせて考えると、おそらく嘉音は遺書を見せて説得する際に
・当主の戦人が100億
・4兄弟は25億ずつ
・蔵臼・夏妃は横領と金蔵死亡隠匿を黙認してもらう
こういう遺産配分を提示している筈です。
長男夫婦を説得する鍵は、いかに現状を穏便に片付けるか。のように思います。
しかしこんな風に説得が可能なら、EP5の狂言殺人って何なんでしょうね。単なる夏妃への嫌がらせ?ラムダの趣味?
・・・実は変だなーと思ってる部分です。
蔵臼の渡来庵建築事業の裏で糸を引いた人物。秀吉の会社・留弗夫の裁判。
この辺の仕込みも金蔵がやったんでしょう。
金庫は、南條息子の証言を見る限り、借りた名義人は金蔵だと思うのですけど・・・
熊沢・南條の金庫に1億が入ってるのは良いとして、例えば留弗夫の金庫って何が入ってたんでしょうか。1億って、留弗夫の相続する遺産の額からすると中途半端なんですよ。決定的におかしいって事もないですけど。
残りの17個も謎ですよね。単に金蔵が金庫を沢山借りてただけなのか、協力者が20人近くいたのか。
でも金蔵の子供達を陥れる為に協力した人達は金蔵から依頼を受けた筈で、それなら金庫なんか使わなくてもいいような気が・・・。
細かい所は正直言って想像つかないです。ゴメンナサイ。
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