さてさて、ここで六件島の亡霊の話です。証言者として呼ばれたのは熊沢。
「六件島は昔、悪食島と呼ばれていた。岩礁の社は悪霊を封じ込める為に作られたモノ。
ベアトリーチェは今でも肉体を探して夜中に屋敷を徘徊している。貴賓室はベアトリーチェの住処だから・・」
語っていたのはここまでだけど、これに「もし屋敷でベアトリーチェを見ても追いかけてはいけない。敬わないと祟りが起きる」と続くんでしょう。コレ、理御のいる世界では存在しない噂です。ここでは「職場のローカルルール・子供達共有の怪談噺」として紹介されてるけど、それなら理御のいる世界でも存在する筈。
理御のいる世界で無くなっているなら、この噂はベアトリーチェの存在する世界で何かの意図を持って熊沢が流していたと考えられないでしょうか。
この噂の肝は「貴賓室に近付くな」「夜中に怪しい人影を見ても追及するな」です。その前のフリは全てこの2つに対する理由付けです。
何故、親族はよく知らない噂を使用人に流したのか。単純に考えて、使用人の方が夜中に屋敷をウロつく可能性が高いからです。実際、使用人は夜に屋敷の見回りをする描写があります。
それからマスターキーを持っているので、色々な部屋・場所に出入りできます。貴賓室もです。
そして実際にベアトリーチェの祟りの目撃者になったのは3人。郷田・朱志香・鐘音です。
郷田・鐘音は夜中に白い人影を目撃。朱志香は貴賓室を探ろうとした。要するに、熊沢が禁止した2つに触れちゃった訳です。祟りを経験した後は気持ち悪さを感じて、屋敷の不審を追及したくなくなっているのも共通です。
ハッキリ言ってしまえば、熊沢は夜中の屋敷を徘徊する白い影の正体を知っていて、それを隠したいが為に噂を流していたと考えるのが妥当です。鐘音は「貴賓室に白い人影」と正に核心に触れた為に、執拗に狙われたんでしょう。
六件島の本館には、貴賓室で着替えて屋敷をうろつく「誰か」がいた。「誰か」を追及されたくないから熊沢が噂を流していた。
そして、ベアトリーチェの祟りを実行した人間は、おそらく源次・熊沢・紗音・嘉音の4人。南條は使用人じゃないから含まれませんが、全員が真里亞の友達ベアトリーチェの目撃者達です。
理御が存在すれば「誰か」を庇う必要がなくなって噂が消える。なら、屋敷を徘徊した「誰か」は理御と表裏の存在のベアトリーチェです。ベアトリーチェを語った誰か、と言うべきでしょうか。
んん、やっぱりこの辺の発想は展開編までの推理で合ってそうなんですよね。右代宮家の屋敷には隠された誰かが存在した。それは金蔵の書斎に入れる人間達が共有する秘密。ベアトリーチェに纏わる理由です。
ここまで匂わせておいて、ヤスが何も知らずに14歳まで使用人をしてたなんて嘘は通らないと思うんですけど、どうなんでしょうねぇ・・。誰も突っ込まないからなぁ。
そして礼拝堂で出会ったベアトリーチェ。紗音は昔、ドジだった。なんでも失くした。
まぁ、紗音、1986年現在も結構ぼーっとしてますからね・・・。日常生活なら可愛いで済む程度だけど、仕事上では悪い癖でしょう。
しかしヤスに新しい友人が出来た場所は、よりによって礼拝堂。魔女の住処と言われてる貴賓室と同じ構造を持つ、地下の黄金部屋への入り口がある場所です。
EP4で出てきた、九羽鳥庵に続く出入り口も屋敷の裏手に存在しました。地下通路に続く出入り口は屋敷裏・森近辺にあるんでしょう。
この辺も何か伏線な気がしつつ・・・・ヤスと呼ばれてた幼女の紗音、本当は誰に会ったんでしょうね?
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